John Bocks medusa im tam tam club

を見て来た。

http://culturebase.de/terminausgaben/staatsoper_berlin/index.php3?id_event_cluster=37300&id_event_date=94521&farbe=rot&monat=9&id_language=1&sid=


***以下、ネタバレ***



会場は、Staatsoper Berlin Magazineという聞き慣れない所で、国立歌劇場のすぐ側に併設された施設だった。


中に入ると、工場跡の様な雰囲気でど真ん中の吹き抜けに、マイクロバスを一台ぶら下げていた。観客はその周りの位置からバスの中を眺める感じ。舞台上手にはステージがあって、下手にはスクリーン。BlackmailというJohn Bockとは縁の深いバンドが生演奏し、プロジェクタで投影された映像が直接見えない部分をフォローするという構成。


# それにしても知らなかったんだけど、blackmailってサマーソニックに出演していたぐらいメジャーなバンドだったんだ...。
# ちなみに、この曲は前の展覧会でも使われていた。
# http://www.youtube.com/watch?v=Mkq9IL7-X2o


物語はこのマイクロバスから始まるのだが...いかんせん聞き取りにくい(かつ早い)ドイツ語で、例のごとく不条理な展開なのでさっぱりわからず。でも、John Bockのなんたるか、をかいま見たような気がした。


とりあえずは、

  • 展開が不条理である事
  • ドロドロのものが流れて、それが内蔵や生理現象を連想させ、カオスになる事
  • たまに笑える事

あたりか。


兎に角、このマイクロバスの中で、彼のトレードマークである不条理機械で、歯磨きのペーストだとか、サクランボのジャムだとかをぐちゃぐちゃっとたらしたり飛ばしたり、人形の目玉にあたる部分からワイン吹いたり、などなどやり放題。


もうすこし話している言葉の意味が断片だけでなくコンテクストを含めて分かればコレという確信をつかめそうな気もするんだけど、自由にやり放題やっている彼のパフォーマンスを見ているだけでも中々楽しかった。

それと同時にボイス以降、伝統的な美術から、視覚のみならず聴覚嗅覚触覚を含めた全身で感じるアートという方向性への拡張という文脈は、日本ではちょん切られた形で伝わって行ってたんだな、という事が伺い知れる。


ちなみに、10EURで買ったパンフレットは、ショウの内容を想起させる彼のドローイングとスクリプト満載でなかなかお買い得だった。これを見ていると、内蔵や性器をモチーフとして作品に取り込んでいる事が改めて良くわかる。(実際はよりデフォルメされていてそのものには見えない)。